ラッコの名前の由来は? 海に浮かぶ姿に癒されるその生態にも注目

ラッコといえば海に浮かんで貝を食べる姿がとても可愛い海の動物ですね。水族館でも人気のラッコですが、貝を割って食べる以外にも、おもしろい特徴をたくさん持っています。ラッコはどんな生き物なのでしょうか。そしてなぜラッコという名前で呼ばれているのでしょうか。

ラッコの名前の由来

アイヌ語ではラッコのことを「rakko(ラッコ)」と呼んでいて、これが語源となり、ラッコという名前になりました。
ラッコは英名で[Sea Otter]といわれます。[Otter]が「カワウソ」なので、「海のカワウソ」という意味ですね。
となるとカワウソの名前の由来も気になりますね

カワウソの名前の由来

カワウソは、「川に住む恐ろしい生き物」だとされていたこともあるようです
この「カワに住むオソろしい生き物」から「カワヲソ」などと呼ばれるようになり、現在の「カワウソ」に変化していったのです

ラッコの生態

大きさについて

オス;体長120~140㎝、体重25~40㎏
メス:体長100~130㎝、体重20~30㎏

特徴

ラッコはメスよりオスの方がひとまわり大きい身体をしています。
胴長の体形をしていて、平らで長い尻尾を持ちます。
前足は短く、後足の指には水かきがあり、ヒレのような形です。
手のひらに細かな凹凸があり、そのため上手に貝などをつかめるのですね。

海の上で生活

ラッコが陸にいるのは僅かな時間で、ほとんどを海で生活しています。
食事はもちろんですが、眠るときも流されてしまわないよう海藻を体に巻き付けて眠ります。繁殖も子育ても海の上で行うのですよ。

寒さから守る被毛

北の海域に生息しているラッコは、その寒さに対応できる体のつくりをしています。
海の冷たさから体を守るため被毛が豊富にあり、その数は約8億本ともいわれています。
長毛のしたに柔らかい毛がびっしりと生えていて、その中に空気を取り込んで寒さから身を守っています。
また、体温を維持するため自分の体重の20~30%ほどのエサを毎日食べるのですよ。大食漢ですね。

道具を使う

ラッコは海洋性の哺乳類ですが、猿類のように道具を使うことができます。
おなじみの石で貝を割って食べる姿がそれですね。
胸のあたりに置いた石に貝やカニを叩きつけて殻を割るのです。
お気に入りの石は、脇の皮膚のゆるみにしまっておいて、ずっと使う習性があります。
とても器用で、ラッコならではの可愛い仕草ですね。

ラッコはイタチの仲間

ラッコはイタチ科カワウソ亜科で、祖先はイタチです。
カワウソもまたイタチ科カワウソ亜科で、祖先はイタチです。
そういわれると、海に浮かぶラッコの姿はカワウソやイタチに似ている感じがしますね。
カワウソもまた、水中の冷たさから身を守る立派な被毛を持っています。

絶滅危惧種

ラッコの上質な被毛を目的とした乱獲により、その数は減少してしましました。
世界で1000頭ほどにまで減少してしまった時期もあるようです。
現在は絶滅危惧種として保護対象となっています。

ですがラッコは全国の水族館で見られます。
可愛くて貴重なラッコを、間近で観察してみてください。
観察されるとき、名前の由来となっている側面がみられるかもぜひ観察してみてください
ちなみに名前の由来や名前の表記を思い起こしてみましょう

ラッコの名前の表記

ラッコという名前はアイヌ語でラッコを意味する言葉がrakkoと発音することが由来しています。
カワウソは英語で[otter]、ラッコは英語で[sae otter]。

カワウソは漢字で「川獺」、ラッコは漢字で「海獺」「獺虎」「猟虎」など。
漢字でも英語でもラッコは海のカワウソとして表されています。

カワウソとラッコは仲間?
またイタチの仲間という説明をしましたね

この点を振り返っておきましょう

イタチ科に含まれている仲間たち

カワウソはイタチ科の動物です。イタチ科の動物はイタチ・フェレット・オコジョなどが有名ですが、なんとラッコもイタチ科なのです。
そしてカワウソとラッコはイタチやフェレットよりも近い存在なのです。

カワウソの名前の由来は?意外なラッコとの関係も

カワウソはイタチ科カワウソ亜科カワウソ属、ラッコはイタチ科カワウソ亜科ラッコ属に分類されます。
同じカワウソ亜科なのですね。
イタチ科の中で、水中で生きられるのがカワウソ、そして海で生きられるのがラッコだとされています。