ロバといえば、小柄な馬のような姿に長い耳が特徴の動物ですね。クマのプーさんに出てくるイーヨーというキャラクターになっているなど、見る機会は少ないですが、意外と馴染深い動物です。
ロバは一体どんな動物なのでしょうか。どうしてロバという名前で、馬とはどう違うのでしょうか。解説します。
ロバの分類と別名
ロバはウマ目ウマ科ウマ属に分類されます。
姿は小柄ながら馬に似ていて、遺伝子的にもあまり差がないといわれています。
ウサギの様に長い耳を持ち、小さな馬の様な姿であることから「兎馬(うさぎうま)」と呼ぶ地域もあります。

ロバの名前の由来
ロバは、漢字で「驢馬」と書きます。
この「驢(ロバ)」という字は漢語で、「うさぎうま」「ロバ」という意味を持ちます。
この字が日本に伝わり、「馬」が足されて「驢馬」で「ロバ」と読み、そう呼ばれるようになりました。
ロバの生態
体格
ロバは体高が約120㎝と小柄です。
骨格が強く力持ちで、重い荷物を抱えて荒れた土地を移動することができます。
粗食でもその力持ちの能力を発揮できるため、約5000年前から家畜として人間の生活に親しんできました。
小柄なロバですが、とてもパワーがあるのですね。
分布
分布は世界各地の草原や平原、半砂漠地帯などに生息しています。
野生のロバは世界でも数が少なく、日本に野生種は存在しません。
「日本書紀」には、559年に朝鮮によりロバが贈られたという記録があります。
寿命
寿命は長く、野生のロバでも25年~30年生きます。
飼育下ではもっと長く30年以上生きるようです。
粗食でよく働き力持ちで長生きだなんて、ロバは人間にとって良いことばかりの動物ですね。
ロバの性格
しかしそんなロバにも厄介な特徴があります。
それは知能が高いために、相手によって態度を変えることがあるという事です。
信頼した相手の要求はききますが、嫌いな相手や不信感を抱く人間は無視をしたり、立ち止まって一歩も歩かなくなってしまったり。なかなかの手ごわい性格です。
ロバのこのような性格から、ロバは「愚か者」と呼ばれたり、物語でも気分屋な性格として描かれることが多いです。
馬とロバの違い
ロバと馬の遺伝子は約97パーセントも一致するともいわれますが、馬とロバの特徴の違いはなんでしょうか。大きさ以外の見分け方はあるのでしょうか。
・ロバ…小柄。大きくて長い耳を持つ。尻尾がひも状で先端が広がっている。単独行動。
・馬…大柄。耳は長くない。尻尾が全体的に広がりフワフワ。馬車など複数等で走ることもある。
やはりロバの特徴的な耳や尻尾と大きさで、見分けることができそうです。
「馬」の由来
漢字の「馬」という字の呉でも発音が「ma」となりますが、この「ma」が「馬」の由来だとされています。
「ma」の頭の文字である「m」が協調されて「mma」と発音されるようになり「ウマ」「ムマ」と表記されたと考えられています。
ロバと馬-ほぼ同じだけど違う?
ロバと馬について解説しました。
馬と遺伝子的にはほぼ一緒といわれるロバですが、大きな耳や尻尾に違いがあり、小柄な体ながらも力持ちであることが分かりましたね。
そして知能が高く相手により態度を変えるような面があることも。
ロバに会って無視されるか・されないか、試してみたいですね。