カワウソと言えば、小さなお顔と長い胴体でチョロチョロと動きまわり、泳ぐ姿がかわいらしい川の動物ですね。
最近ではテレビで見る機会も多いカワウソですが、どんな生き物なのでしょうかその生態も気になりますね。
カワウソと呼ばれる名前の由来や意外なラッコとの関係を紹介していきます。
このページの目次
カワウソの名前の由来
カワウソは、かつては「川に住む恐ろしい生き物」と言われ、キツネやタヌキと同様に悪いイメージの動物として位置づけられていました
この「カワに住むオソろしい生き物」から「カワヲ(オ)ソ」と呼ばれるようになり、それが現在の「カワウソ」という名前になっていったという説もあります。
呼び名・漢字について
「カワヲソ」の他にも、カンクイ・カワネコ・エンコウ・エンコ・ホードラ・ガッパ・ヤマワラシ・ヤマウソなど様々な呼び名がありましたが、「カワウソ」となっていきました。
カワウソは漢字では「川獺」と書きます。
アイヌ語では「水辺の獣」という意味で「ウォルンチロンヌプ」と呼ばれていました。
カワウソとラッコは仲間?
イタチ科なので同じ仲間
カワウソはイタチ科の動物です。
イタチ科の動物はイタチ・フェレット・オコジョなどが有名ですが、なんとラッコもイタチ科なのです。
そしてカワウソとラッコはイタチやフェレットよりも近い存在なのです。
に分類されます。同じカワウソ亜科なのですね。
ラッコの名前が興味深い
ラッコの名前は海のカワウソ[Sea otter] ラッコという名前はアイヌ語でラッコを意味する言葉がrakkoと発音することが由来しています。
カワウソは英語で[otter]、ラッコは英語で[sae otter]。
カワウソは漢字で「川獺」、ラッコは漢字で「海獺」「獺虎」「猟虎」など。
漢字でも英語でもラッコは海のカワウソとして表されています。
カワウソの生態
その生態を知ると可愛さのポイントをたくさん知ることができますよ
飼いたくなってしまうかもしれませんね
水陸両用の身体
川獺は泳ぎを得意としながら、陸でも多くを過ごします。
陸にも水中にも適した身体をもっているのです。
被毛は二重構造で、下の被毛になるアンダーコートは毛が密集して生えていて、上の被毛にあるオーバーコートは水をはじく長めの毛が生えています。
このため、浮力が高く熱を逃がしにくいため水中でも陸でも過ごすことができます。
また、カワウソは目・耳・鼻が一直線上に並んでついていて、水中からも外をうかがいやすいのです。
水中では耳孔・鼻孔が閉じることができ、7~8分潜水ができます。
大きさ
大きさは動物園などで見られるコツメカワウソで体長約65~90㎝、体重約3~6㎏ほどです。
カワウソの中で一番大きな種となるオオカワウソになると体長約1.8m、体重約32㎏となります。
オオカワウソ、大人の大きな男性ほどの大きさがあるんですね。とても大きいです。
寿命と食べ物
カワウソの寿命はおよそ10~15年といわれています。
食べ物は肉食で、魚やカエル・ザリガニなどを食べて生きています。
貝も砕いて食べることがあり、歯がとても丈夫です。
カワウソは仲間想い
カワウソは一夫一妻制で10頭前後の群れを作って集団で生活しています。
決めたパートナーと生涯過ごし、オスのカワウソは巣作りやエサ運びなど、育児にも積極的に関わります。
仲間や家族を大切にし、他の親の子の子供を育てる様子が見られることもあります。
可愛くて元気なイメージのカワウソですが、家族思いのしっかりとした面があるのですね。
ニホンカワウソは絶滅種
世界各地の河川付近で見られるカワウソですが、乱獲や駆除、環境の変化によりその数はどんどん減っています。
日本にもかつてニホンカワウソというカワウソが生息していましたが、駆除を目的とした捕獲より減少の一途をたどり、1979年ごろからニホンカワウソの姿は見られなくなります。
2012年に環境省に認定され、ニホンカワウソは絶滅種となりました。
小さい爪のコツメカワウソ
ニホンカワウソは絶滅種となってしましましたが、日本の動物園や水族館でもカワウソを見ることができます。
多くはコツメカワウソという種類で、爪が小さい「小爪」から、コツメカワウソと呼ばれるのです。
カワウソとラッコ、よく見ると確かに似ている感じがあります。ぜひ見比べてみてください。