小型のヒョウのような姿をした、美しい動物のウンピョウ。生息する数が少なく、絶滅危惧種に指定されています。となると実際に見てみたいと思いますよね。
そんなウンピョウはどんな生き物なのでしょうか。ヒョウなの?ネコなの?どんな名前の由来があるのでしょうかその点を解説していきたいと思います。
名前の由来
灰色や黄褐色の毛に黒い斑点のある姿が、「雲のような模様のあるヒョウに似た動物」としてウンピョウという名前になりました。
漢字では、「雲豹」と表します。「雲」模様というイメージで観察するとなるほどとなりますね
そうした美しい模様が、名前の由来になっているのです。
ウンピョウの生態
ヒョウではないのか? ネコなの?
ヒョウに似ていることからウンピョウと呼ばれますが、実はヒョウではありません。
ネコ科ウンピョウ属に分類され、大型と小型のネコ科の中間に位置しています。
そのため、鳴きはしますがヒョウのようにガオーッと吠えることはありません。
これは舌を動かす役割を持った舌骨が、固定された構造になっているからのようです。
顎が強く、ネコ科で最も長い牙を持っています。
木登りが得意
平地や標高2500m地点など、多様な環境に生息します。
胴が長くて足が短く、鋭い爪を持っていて、後ろ足首が回転します。
このような体のつくりから、木登りが得意で一日の大半を木の上で過ごします。
太い枝にぶら下がったり、リスのように頭を下向きにして木から降りたりするなど身軽です。
泳ぎもトップクラス
ネコ科の動物は泳ぎの上手い種類が多いですが、ウンピョウはその中でもトップクラスにはいるほど泳ぎが得意です。
肉食動物で鳥や猿、ネズミやイノシシ、シカを食べますが、魚を捕って食べることもあります。
木登りが得意だったり、泳いで魚をとったり、やはりネコ科の動物だなと感じますね。
単独行動で争いを避ける
肉食動物ではありますが、争いごとは避ける性質を持っています。
ヒョウやトラに出くわすのを避け、獲物をさがしに人里に来ても人を襲ったといった記録は無いようです。
集団行動を好まず単独で生活し、明るい時間に活動する個体もいれば、夜間に活動する個体もいてその習性は様々です。
絶滅の危機
希少で美しい動物であることから、高値で取引され1960~1970年代には毛皮を求めて多くのウンピョウが捕えられました。
数が減少したことから絶滅危惧種に指定され、商取引が禁じられています。
現在は飼育下での繁殖が進められ、日本の一部の動物園でもウンピョウを見ることができます。
そうなると実際に見てみたいと思いませんか?
ウンピョウに似たユキヒョウ
ウンピョウとの関係はどうなのでしょうか?
ウンピョウに姿や性質の似た動物として、ヒマラヤなどの高山に生息するユキヒョウがいます。
ユキヒョウはどんな動物なのでしょうか
名前の由来
漢字では「雪豹」と表され、
クリーム色の毛皮に黒い梅花のような黒い斑点模様があり、その体の色からユキヒョウと呼ばれます。
雪の豹
ウンピョウとユキヒョウは名前にも共通点がありますね。
ユキヒョウも吠えない
ウンピョウと同じく舌骨が固定されているので、ガオーッと吠えることはないようです。
人を襲った記録がないという点も似ています。
同じく絶滅が危惧されている
ユキヒョウもまた、美しい毛皮が狙われ危機にさらされています。
数の減少から絶滅危惧種に指定され、日本でも限られた動物園でしか見ることができない貴重な動物です。
ウンピョウとユキヒョウ
美しく希少なネコ科の動物、ウンピョウとユキヒョウについて解説しました。
どちらも毛皮を求めて狙われることで絶滅の危機にさらされています。
こうした背景も併せて知ることが、絶滅の危機を救う一歩になるかもしれません。
ユキヒョウやウンピョウのに限らずネコ科猛獣の保護と密猟の取り締まり、重い刑罰は必要です。
毛皮として狙われますが虎柄、豹柄のフェイクファーを沢山作ればいいだけのこと。
ネコ科猛獣を守る=自然環境を守る=人間にも良いことです。
手厚い保護と密猟者こそ絶滅を目指すべき。