クマノミの名前の由来は?鮮やかでかわいいその独特の特徴は?

映画で一躍話題になったクマノミ。
小さいけれど、水族館ではたくさんの人が集まっていますよね。クマノミっていわれると思い浮かべられるほど有名になってきていますが、よく考えてみるとどんな由来があるのか?と思うような名前ですよね。それで
クマノミの生態やなぜクマノミはクマノミというのか?について解説していきます。

クマノミとイソギンチャク

クマノミはクマノミ亜科に属していて、海水魚です。
種類が多く、色鮮やかで、白い線が0~3本入っています。

この白い帯のような線の模様を見ると、クマノミだ!と思いますよね。
全長が約10~15㎝で、小型のエビ・カニ・イソギンチャクについている藻を主に食べます。

イソギンチャクとの関係

イソギンチャクといつも一緒!かくれんぼ好きなクマノミ
クマノミと言えば、イソギンチャクといつも一緒にいるというイメージが強いですが、
クマノミはイソギンチャクと共生しています。

カクレクマノミ

カクレクマノミという名前のクマノミは有名ですが、どんなクマノミもイソギンチャクに隠れます。
イソギンチャクには毒があり、他の魚が近寄らないので、クマノミは身を守ることができるのです。だからいつも一緒にいるのですね。
しかしクマノミ自身は、毒の影響を受けないのでしょうか。

毒には強いクマノミ

クマノミは子供の稚魚の頃からイソギンチャクと生活するため、毒の抗体ができます。
また、クマノミの体を覆う粘液のマグネシウムは海水よりも濃度が高いため、毒が効かないのです。そのためイソギンチャクと共存できるといわれています。

イソギンチャクと協力

イソギンチャクにとっても、外敵となるチョウチョウウオなどをクマノミが追い払ってくれるので、クマノミと暮らすことにメリットがあるのです。
クマノミとイソギンチャクは協力し合って生きているんですね。

歌舞伎役者が由来!?クマノミの名前の由来とは?

クマノミはなぜクマノミというのか知っていますか?
実は歌舞伎役者の化粧が、由来になっています。

クマノミを漢字で書くとどうなる?

クマノミを漢字で表すと「隈之実」または「熊之実」ですが、
「隈」が、歌舞伎役者の人がする「隈取り」という化粧を表している。
「実」は、小さな魚を昔はこの字で表していたので、魚を意味している。


クマノミの特徴的な白い線の模様が歌舞伎役者の「隈取り」というお化粧と似ていることから、クマノミという名前が付いたのですね。
また、「隈」には「隠れる」という意味もあり、いつもイソギンチャクに隠れていることから「隈之実(クマノミ)」となった、という説もあるようです。

クマノミの英語名

クマノミは和名だったのですね。英語では、アネモネフィッシュといいます。イソギンチャクが英語でアネモネだから、アネモネフィッシュ。分かりやすいですね。

ところでクマノミの相棒イソギンチャクは何者ですか?
イソギンチャクも泳ぐって本当?

イソギンチャクの生態

イソギンチャクのことを知るととても興味深い
クマノミについて解説してきましたが、
共に生きるイソギンチャクもまた、不思議な存在ですよね。
イソギンチャクって何者なのでしょうか。

イソギンチャクは無脊椎動物で、刺胞動物門花虫網というものに分類されます。
刺胞というカプセル状の器官がイソギンチャクの触手に無数についていて、
その大きさは0.01mm~0.1mmになります。

イソギンチャクの特徴

この刺胞の中に刺糸という針の形をしたものと、毒液がはいっています。
毒の強さはいろいろで、
中には青酸カリよりも強い猛毒をもつイソギンチャクもいるようです。
そして、岩に張り付いた苔や植物のようなイメージのイソギンチャクですが、
実は移動します。
遠くまで泳いで行ったり、仲間と縄張り争いもするそうです。
意外とアグレッシブですね。

イソギンチャク:名前の由来? 巾着からきている?
イソギンチャクは、漢字で「磯巾着」と表します。
文字通り磯の巾着ですね。

イソギンチャクの触手は、獲物が触れるとそれを取り込もうとして縮みます。
この様子が、巾着の口を締めるときに似ていることから、磯巾着と呼ばれるのですね。

クマノミとイソギンチャク

色鮮やかで人気のクマノミとイソギンチャクについて解説しました。
それぞれの特徴を生かし、共に生活していましたね。
映画や水族館で見る際には、ぜひ会話のきかっけにしてみてください。